恐竜大学

歯は語る:タルボサウルスの新発見

化石から当時が透けて見えてくる!!

最新研究から分かるもの:タルボサウルスの食性と当時の様子

どうも、Konです。

今日は最新論文から

「タルボサウルスの食べたもの」

「当時の気候・森の状態」

が分かってきたことをお伝えします。

化石調査のあらたな武器:同位体分析

「イキイキとした恐竜の

 動き回る姿が知りたい!!」

だれもがそう願います。

『同位体分析』

でした。

新事実:タルボサウルスの環境が『見えて』きた!!

同位体分析って何??

ざっくり言うと、

「ボールの数の違い」です。

もうちょっと解説しますね。

むずかしいなら、とばしましょう(笑)

物質は原子や分子でできていますね。

つまり、

物質という『部屋』

原子や分子という「ボール」が入っている。

酸素で考えてみましょう。

歯という『部屋』

酸素という「ボール」が入っている。

このボール、

基本は白なんですが、

(同位体)もちょっとだけ入っている。

白と黒の割合って、

時代や場所で決まってるんです。

つまり、

昔の恐竜が

何を食べていたかが明らかになるんです。

同位体分析で分かった5つのこと

結論から言いましょう。

分かったこと

①タルボサウルスは

 竜脚類とハドロサウルス科を

 好んで食べた

②当時の気候は

 現在のモンゴルよりも

 10℃年平均気温が高かった

③当時の生物たちは

 涼しい気候の時期に繁栄した

④当時の森林は

 針葉樹林のジャングルだった

⑤年平均降水量は

 現在の世界平均880mm/年より

 やや少ない、

 年間775~835mmだった

論文参照先

https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0031018218310538

想像される当時のジャングル

NHK『恐竜超世界』は間違いだった!?

NHKの『恐竜超世界』において

デイノケイルスの「ニコ」を

タルボサウルスが追い回す場面があります。

彼らは草原を走っているのですが、

それは

真っ赤なウソ

かもしれません。

実際はどうだった??論文の世界を考える

では、

本当のところはどうだったのか??

草食恐竜は

暑い『ジャングル』に暮らしていました。

タルボサウルスは

竜脚類やハドロサウルス類を食べていたことが

今回分かっていますから、

タルボサウルスも

『ジャングル』にいたことでしょう。

つまり、

可能性が高いんです。

あくまでも

今回の論文をもとに想像すると、

ですけどね(笑)

おまけ

ところで、

実は獣医さんのKon。

仕事で

アライグマを調べてるんですが、

アライグマでも

が。。

『何を食べているか』

を調べるんですが、

かつては解剖して

胃を調べていた。

でも、いまいち分からない。

だって食べ物って

消化

して、とけちゃいますもんね。

で、

ちょっと前まで、

「アライグマは70%植物を食べている」

のが定説だったんですが、

同位体分析をした結果、

「あらゆるものを食べている。

 鳥も、卵も、爬虫類も、哺乳類も、農作物も。」

こりゃあ、いかん

自然を守れ!!

ということで、

対策に追われているのです。。